天才ヒプノセラピストのミルトン・エリクソンは、
肥満に悩む女性たちを数多く救っている。
というのも、ダイエットがうまくいかない原因は、
精神的な要素が少なくないのだ。
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■体重が減ると食べてしまう女性の話
ある女性がダイエットのことで悩み、
ミルトン・エリクソンのもとに訪れた。
その女性の標準体重は125ポンド(約57キロ)だった。
彼女は、57キロに近づくと、衝動的に体重を測った。
そして、ちょうど57キロになると、キッチンへ突っ走り、食べ物を口へ詰め込むのだ。
そうやって、減量した体重を増やすことになった。
なぜ、このような行動をとるのか、自分でもわからなかった。
人間は、しばしば自分でも理解できないような行動をとるものである。
ミルトン・エリクソンのもとへやってきたとき、
彼女の体重は180ポンド(82キロ)だった。
彼女は藁をもつかむ思いでミルトン・エリクソンのところへやってきて、
催眠療法で体重減少の助けを求めた。
■ミルトン・エリクソンはどのように処方したのか?
初回の面接で、ミルトン・エリクソンは催眠に導入することに費やした。
ミルトン・エリクソンは、
トランスに入ると彼女が記憶喪失になる傾向があることに気づいた。
「私に協力してくださいますか?」
とミルトン・エリクソンは、十分な協力の約束を取りつける。
「私は、何人かの医師のプログラムのもと、とてもうまく医師の指示に従ったのよ」
と彼女は言った。
しかし、ミルトン・エリクソンは、
「あなたは私のプログラムを気に入らないでしょう」
と言った。
「私は、藁をもつかむ思いで、何でもします」
と彼女は約束した。
ミルトン・エリクソンが、彼女に与えた課題は、
「体重が15~25ポンド(7キロ~17キロ)増えたら食事制限しなさい」
というものだった。
そして、
「週に多くて3ポンド(1.3キロ)減らしてもよい」
という奇妙な指示を与えた。
ミルトン・エリクソンは、彼女に、トランス状態のときも、覚醒時でも、
このことを同意させた。
「すみません。10ポンド増えたところで食事制限をしてもいいでしょうか?」
と彼女はミルトン・エリクソンにお願いするが、
ミルトン・エリクソは、
「ダメです。食事制限するのは、15ポンド~25ポンドの間です」
と答えた。
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■奇妙な課題が彼女をどう変化させたのか?
彼女は自分の体重が15ポンドに近づくと、
衝動的に体重を増やしはじめた。
ちょうど15ポンドになったとき、
彼女はミルトン・エリクソのもとへやってくる。
2回目の来院で、彼女は、
「ちょうど15ポンドになりました。体重を減らしていいでしょうか?」
と尋ねた。
ミルトン・エリクソンは、彼女に、
「私はたしか、15ポンドから25ポンドの間になったら食事制限をするように言ったはずです」
と思い出させた。
彼女は、ちょうど20ポンドになったとき、
再び、ミルトン・エリクソンのところへやってきた。
そして、ヒプノセラピーのセッションを受け、
食事制限をはじめた。
彼女は体重減少をゆっくり着実にはじめた。
彼女は最終的に123ポンド(約56キロ)になった。
食事制限の終了近くには、彼女は、
125ポンドになるといつも、
キッチンで食べ物を口に詰め込んでいたことを忘れていた。
その後、彼女はリバウンドもなく123ポンドを維持した。
9か月後に再び、来院したときは、見事にダイエットが成功したことを語った。
彼女は、ゴルフをしたり、新刊書の批評会に参加したり、
以前は体重のために避けていた交際に積極的になった。
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