前世療法をすると、自分の使命を見つけたり、仕事が好転したり、人間関係が改善されたり、体調が回復したりします。
なかでも、人間関係の改善は多くの事例があります。
前世と今世がつながっていて、そのことを自覚すると、人間関係が大きく変化するようです。
前世療法の世界的権威のブライアン・ワイス博士のセッションでは、不思議なことがたくさん起こります。
ワイス博士は、テレビのニュース番組で前世療法の実演をしてほしいと依頼を受けたことがあります。
リポーターのアンドレアという女性が被験者として選ばれました。
ワイス博士が催眠誘導すると、アンドレアはすぐに深い催眠状態に入りました。
そして、アンドレアは8歳のときの自分に戻り、雪のなかで遊びます。
家に帰ると、母親がホットチョコレートを作ってくれます。
そんな幸せな記憶を思い出しました。
アンドレアがその幸せな思い出を十分に味わったことを確認して、ワイス博士は、さらに時間を戻していきます。
「いいですね。では、その思い出の上のほうへ浮かび上がってください。
上に浮かんで、とても自由で軽く感じています。
上に浮かんだまま、その時間を離れます。
その思い出が消えてゆきます。
さあ、私たちはさらにもっと時間をさかのぼってゆき、あなたが生まれる前、お母さんの子宮にいた頃に戻りましょう。
もう一度、私が5から1まで、数をかぞえます。
どんなことが来ようと、何があなたの意識にやって来ようと、かまいません。
一切判断したり、批判したり、分析したりせずに、ただ、それを体験してください。
これはすべて体験するためのものです。
私が1までかぞえたとき、あなたは生まれる前のお母さんの子宮のなかにいます」
ワイス博士はそんなふうに誘導していきます。
アンドレアはお母さんの子宮にいたときの記憶をワイス博士に語りはじめます。
しばらく、アンドレアは胎児の頃の体験を語ったあと、いよいよ前世へと入っていきました。
アンドレアの語る前世は、アメリカ中西部の大平原に暮らす貧しい家族でした。
アンドレアは9歳の少女です。
「芝土の家があります。私たちは、どこか大平原にすんでいます。でも、他の人の家はそこには1つも見えません。そして、私が履いているブーツは、私には兄がいて、その兄のものです。私たちは大平原にいます。農民です」
催眠状態でアンドレアはそんなことを言います。
「そうですか、あなたの両親も出てくるといいですね。3つ数えますから、そこに住んでいる家族全体を見てください。1、2、3。家族全員です。おそらく、夕食の時か何かです。さあ、他の家族も見てください」
ワイス博士がそう言うと、
「みんな写真を撮るときのように、家の前に立っています。絵はがきのように、みんな立っています」
とアンドレアは答えます。
その後、アンドレアは、そこにいない兄弟が「無事だと思えない」と口走ります。
「それでは、彼に何があったのか探りましょう3から1まで数を逆に数えます。それから、あなたの兄さんに何があったのか探ってください。3、2、1。さあ、あなたは思い出します」
ワイス博士がこう誘導すると、アンドレアは兄が銃で撃たれたことを思い出します。
「そっても悲しいわ!」
アンドレアはひどく興奮して言います。
そのあとすすり泣きはじめました。
兄が何者かに銃で撃たれてしまったのです。
突然、アンドレアが大きな声を出します。
「まあ、ジョンだわ。私の弟のジョンです!」
突然、アンドレアは気づいたのです。
過去世の兄が、生まれ変わって今世で弟のジョンになったことを。
ワイス博士はアンドレアに向かってこう言います。
「もう、あなたはわかりました。彼はジョンとして戻ってきたのですから、大丈夫です。もう悲しむ必要はありません。あなたはこのつながりと、彼が大丈夫なことがわかりました。彼は大丈夫です。でも、当時、あなたは彼がいなくて、とても淋しかったのです」
その後、ワイス博士はアンドレアの催眠をとき対話をします。
アンドレアの今世の弟であるジョンは、未熟児で生まれてきました。
肝臓に障害があり黄だんを起こしていたのです。
新生児の黄だんはごくありふれたもので、すぐに完治します。
なのに、母親は、過剰に反応し「多分、私はこの子を二度と再び見ることはないでしょう。きっとこの子は死ぬわ」と言いました。
その後も、母親はジョンに対してよそよそしい態度を取り続けます。
なぜ、母親がそんな態度をとるのか、不思議に思っていました。
アンドレアの母親は、19世紀の大平原での過ごした過去世でも、アンドレアとジョンの母親でした。
そこでは、母親は彼を失いました。
そして、今生でも、再びジョンは彼女のもとに赤ちゃんとして戻って来たのです。
ワイス博士はアンドレアにこう言います。
「あなたの母親は、ジョンが生まれてすぐに黄だんを発症した時、過去世で彼を失ったことを思い出したのです。もう一度彼を失うことに、彼女は耐えられませんでした。そして、息子は前回と同じようにひ弱であり、また自分から去ってゆくと本気で信じていたのでしょう」
アンドレアの催眠療法は、母親と弟の関係を説明していました。
ヒプノセラピーは、心を癒す記憶、激しい感情、そして細かいことを思い出すといった特徴があります。
大事なのは、アンドレアのように、前世の記憶から何かを学び、現在の人生のレッスンと結びつけることです。
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ヒプノセラピーによって思い出した記憶は、非常に強烈であり、魂をゆさぶるものです。
この記事を読んでいるあなたにとっては、何でもない物語かもしれませんが、アンドレアにとっては人生を変えてしまうくらいの体験になります。
また、アンドレアはこの前世の体験を、母親と弟に話すはずです。
そのことで、いままで、ギクシャクしていた母親と弟の人間関係が大きく改善されることは容易に想像することができます。
このように、ヒプノセラピーは、あなたがいま最も必要な記憶を引き出し、見せてくれます。
そして、その記憶がよみがえることによって、あなたの人生が好転するのです。
人間関係の改善にむすびついたり、ビジネスのアイデアがひらめいたり、生きる希望が見えてきたり、人さまざまです。