■文章テクニック23/読点の少ない文章
次の文を読んでみてください。
例1) A. 僕は、慌てて教室を飛び出した先生を追った。
B. 僕は慌てて、教室を飛び出した先生を追った。
上の二つの文は、読点の位置が違うだけで文言は同じです。
しかし、Aの文で慌てているのは「先生」で、Bの文で慌てているのは「僕」です。
読点の位置で文章の意味は大きく左右されます。
しかし、読点の位置について明確な決まりはありません。
正確に文の意味を伝えるために
読点を打たなくても意味が通じる文章を書くことをお勧めします。
少しの工夫で読点を外すことができます。
Aの文章を書き換えると次のようになります。
例2) 慌てて教室を飛び出した先生を僕は追った。
このように主語の位置を変えれば読点は必要なくなります。
しかし、ひらがなの続く文章には注意が必要です。
例3) ここではきものをおぬぎください。
有名な一文なので知っている人も多いでしょう。
はきものを脱ぐのであれば「で」の後ろに、きものを脱ぐのであれば「は」の後ろに読点が必要です。
「履物」か「着物」と漢字に書き換えてしまえば読点もいらなくなります。