■文章テクニック18/余分な接続詞は削る
まず次の例文を読んでみてください。
例文1)子どものころは夢をたくさん描いていた。しかし、現代社会では、就活生が夢を描くのは難しい。
なぜならば、不況による就職氷河期で、とりあえず生活に困らないだけの収入を、と考えがちになるからだ。
すると、叶うかわからない夢を追うよりも、目前の安定した収入を得ようとする。
よって、夢を描かなくなるのである。
どうでしょう。
論理的な文章ではありますが、どこか堅い印象をもったのではないでしょうか。
それは接続詞を多用しているためです。
接続詞は文章を論理的につなげてくれますが、多用すると論文のような文章になってしまいます。
300字ほどの文章であるなら多用しない方がいいでしょう。
接続詞を使わなくても意味が通るのであれば、思い切って削ってしまいましょう。
例文1)を修正すると次のようになります。
例文2)子どものころは夢をたくさん描いていたが、
現代社会では、就活生が夢を描くのは難しい。
不況による就職氷河期で、とりあえず生活に困らないだけの収入を、と考えがちになるからだ。
叶うかわからない夢を追うよりも、目前の安定した収入を得ようとする。
だから、夢を描かなくなるのだ。
≪接続詞の種類≫
【順接】 前のことがらが原因・理由となり、
その当然の結果が後にくる。
だから・すると・それで・そこで など
【逆接】 前のことがらと対立するようなことがらが後にくる。
しかし・ところが・でも・だが など
【並列】 2つ以上のことがらを対等に並べる。並立とも。
また・そして・および・ならびに など
【添加】 前のことがらに新しいことがらをつけ加える。
それから・さらに・しかも・そのうえ など
【選択】 前のことがらと後ろのことがらのどちらかを選ぶ。
それとも・または・あるいは・もしくは など
【説明】 理由や説明などを補う。
なぜなら・つまり・たとえば・もっとも など
【転換】 話題を変える。
さて・ところで・そもそも・では など