『コーチングのすべて』(ジョセフ・オコナー/アンドレア・ラゲス)英治出版
コーチングにはさまざまな効果・効能があります。
1)日常生活を自己啓発の場に換えてくれます。
日常生活は、
退屈なものになることも、
チャンスや行動のきっかけになることもできるのです。
2)コーチングは、
人々が自分自身のあいまいさを許せるように手助けします。
その結果として他人のあいまいさを許せるようになります。
3)コーチングは、急速に変化する世界に対処できるように手助けします。
4)コーチングは、複合的で豊かな視点を提供して、
複合的な視点から複合的な背景を眺める
脱近代主義的思考を育みます。
5)コーチングによって人々は、
力について、
あるいは力を持つ者と持たない者について考えるようになります。
力は特権を与えられた考え方に集まるため、
人々はどの考え方に特権が与えられるかを判断する人物に、
気付くようになります。
6)コーチングは、
人々が新しい認識法を作り出せるように手助けします。
これは人々がいっそう豊かで幸福な人生を送り、
芸術や科学やビジネスの分野で日々作り出される
新しい認識法に適応するのに役立ちます。
7)コーチングは、
人々が「私は信頼に基づく人間関係を築くことができるんだ」
と気づけるようなサポートを行います。
1947年に1冊の本が出版されました。
ティモシー・ガルウェイの『新インナーゲーム』です。
それまでスポーツの世界でしか存在しなかったコーチが
大きな転換点を迎えた一書です。
ガルウェイは著書のなかでこう言っています。
「テニスプレイヤーは2人の敵と対峙している。
1人はネットの向こうの敵。
もう1人は内なる敵」
人間性心理学と仏教思想、スポーツ心理学、
無意識のプログラミング
などの要素をまとめあげたもので、
この本は多方面に多大な影響を与えました。
コーチングと言う分野の礎を築いた最大の功労者は、
トマス・レナードです。
1988年にレナードは「デザイン・ユア・ライフ」というコースで指導をはじめます。
翌年に「カレッジ・フォー・ライフプランニング」というコースを設立します。
このライフプランニングからコーチングへと発展するのです。
本書はこうしたコーチングの歴史だけでなく、
さまざまなコーチングの手法や実施の手順、
効果測定などを解説してあります。
まさに「コーチングのすべて」を網羅した本です。
(高橋フミアキ)