文章テクニック8


■文章テクニック8/文の意味をつなげる 

 

次の文章を読んでみてください。

 

 

 あなたは、自分が何のために生まれてきたのか、考えたことがありますか。私はそのことが頭にこびりついて離れません。何かあるとつい考えてしまうのです。かといって、答えが見つかるわけでもなく、いつも悶々としています。

 夏目漱石は望まれない子として生まれました。漱石の兄弟は4人の兄と1人の姉がいて、子沢山でした。お母さんは、高齢で末っ子の漱石を生みました。それゆえ、母親は漱石を生んだことを「面目ありません」と恥じたといいます。

 デビッド・パッカードとウィリアム・ヒューレットは、1930年スタンフォード大学で出会います。大恐慌の真っただ中を彼らは大学で過ごすのです。1939年に2人はパッカードの家のガレージで起業します。これがヒューレット・パッカード社のはじまりです。いわゆる「ガレージ・ベンチャー」です。

 

 

長い引用になりました。

 青色の第1段落目では、「何のために生まれてきたのか、考えたことがありますか?」と問いかけています。

 赤色の第2段落目では、夏目漱石の話をしています。

 緑色の第3段落目では、ヒューレットパッカードの話をしています。

 意味がまったくつながっていません。

 第4段落目や第5段落目で、「夏目漱石も、ヒューレットパッカードも自分の使命を自覚して働いたんだ」というふうにむすぶのならいいのですが、最後まで、この調子で、偉人たちのエピソードが書かれてあるだけだと、意味不明の文章になってしまいます。

 

今回は極端な例を出しました。

多くの人が文の意味をつなげるということが、なかなかできていません。気をつけてください。