国を救った数学少女

『国を救った数学少女』(ヨナス・ヨナソン)



スウェーデンの作家ヨナス・ヨナソンの第2作目となる小説です。


そのデタラメぶりはスバ抜けています。

主人公が縦横無尽に世界中の要人たちを振り回します。


それが痛快でおもしろくて笑えるんです。


そして、

ちょっぴり涙もあって、

感動しちゃいます。


何といっても、

主人公の少女が

どんなことがあってもへこたれず

前向きに生きていく、

その姿が感動を誘うんですね。



主人公は、

南アフリカの貧民街ソウェト地区で生まれた黒人少女ノンベコ。


母親がシンナー中毒で学校にも通えず、

5歳のときから糞尿運びの仕事をするという劣悪な環境で育ちます。


しかし、ノンベコは負けません。


原爆開発研究所の所長のもとで働くようになり、

そこで科学的な知識や語学を身につけていくのです。


イスラエルのモサドのスパイの協力を得て、

研究所から逃げ出しスウェーデンへと向かいます。


ところが、

仲間の手違いから、

スウェーデンに干し肉がくるはずだったのが、

原子爆弾が届いてしまうのです。


そして、

中国の胡錦濤国家主席がスウェーデンにやって来る、

その晩餐会のとき、

スウェーデンの首相と国王が、

ノンベコの乗ったじゃがいもトラックに監禁されてしまいます。


拉致された首相と国王と、

ノンベコたちが食事をするシーンが圧巻で、

思わず吹き出してしまいます。


国王がお茶目でいい味を出しているんですよね。


まあ、

とにかくハチャメチャ小説なんですが、


おもしろいです。


こんなユーモア小説、

読んだことないです。



日本にも、

こんな小説を書く作家が出て来て欲しいなぁ~~



(文・高橋フミアキ)